マーガレット『ぽぽたん』シリーズは、松原園芸で育種され、松原園芸でしか生産されていないオリジナルのマーガレットです。
ぽぽたんは、日本人の感性にひびく、ほんのり淡く、優しい色合いの花色になるものを作り出しました。
花のかたちは、咲き始めから、毎日変化していき、花の中心が丸くたんぽぽのように可愛らしく咲いていきます。
そのたんぽぽのような花の形から、『たんぽぽ』の文字を前後入れ替えて、『ぽぽたん』と名付けました。
商品のラベルやPOPに載っているこのキャラクターは、ぽぽたんの可愛らしさを表現したぽぽたんマスコットキャラクターです!
クレヨンで優しい雰囲気を表現して、お子様にも『かわいい』と言っていただけるキャラクターになれればいいな〜と思っています。
ところで、、、ぽぽたんって、どうやって誕生したの??
マーガレットのいろいろな花どうしを交配をして、マーガレットの種子を採りました。
その種子を土にパラパラと蒔いて、芽が出てくるまで、じっくり待ちました。
数日経つと、、、小さな小さな芽が、土の中からニュキニョキと出て来ました。
これがマーガレットの赤ちゃんたちです!
この中には、未来のスター候補がいるはず、、、そう思いながら、大切に育てていきました。
しばらくして、大きくなってきた頃に、1株ずつ掘り起こして、ポットへ植えつけてあげました。
まだまだ、頼りない大きさのマーガレット、これからどんな風に育っていくのか、ワクワク、そしてドキドキしながら育てていきました。
おおきくなるにつれて、一株一株、葉の大きさが違ったり、色が違ったり、形が違ったり、枝の出かたが違ったり、草の高さが違ったり、、、、
それぞれの個性が光るようになってきました。
そして、タネを蒔いてから、半年が経って、ようやく1輪の花が咲きました。
それから、次々に、いろいろな色の花を咲かせてくれました。
そして、いよいよ、どれを商品にしていくのか選ばなければならない時がきました。
みんな、どの株も、『わたしをえらんで〜』と光輝かせて、いるようでした。
でも、ここは決断のとき!
一次試験を見事に通過したスター候補生たちだけが、次の2次試験へ進みます。
2次試験の生産試験を始めてみると、初めてわかることがあります。
2次試験では新しい品種を作るとき、まず、それが製品になるかどうかを試すため、通常の生産と同じ条件で、栽培をしてみます。
きちんと育つものもあれば、左の写真のように、なんだかどんどん調子が悪くなってきて、下葉が勝手に枯れ上がってくるものも出て来たりします。
右の写真が正常に生育しているマーガレットです。
このように、実際に生産ラインに載せてみないと分からなかった問題点もでてきます。
そういったことをクリアして、初めて、最終的な商品化の決定となります。
ここまでで、約2年以上の月日がかかります。長かったな〜。
まず、マーガレットは、挿し木で生産する栄養繁殖植物です。
なので、、、挿し木をするための穂木をとるもとになる増殖用母株というのを作っていかなければなりません。
大きな鉢植えにして、摘芯をして、枝数を増やしていくように育てていきます。
この母株の出来次第で、生産の良し悪しも別れるほど重要です!
また、この母株を作るのに、半年以上かかります。
母株ができあがれば、次は挿し木が始まります。
挿し木作業は、1本1本が手作業です。
穂木の長さを揃えたり、余分な長さの葉をカットしたり、病気が入らないように、薬を与えたりしながら、丁寧に挿し木をしていきます。
挿し木は、プラグトレイと呼ばれる容器に専用の土を入れて、そこに穂木を挿していきます。
30cm×60cmのトレイの中には288本の穂木が挿してあります。
挿し木が終わったトレイは、発根するまで、光、温度、湿度の環境条件を整えてあげながら、水管理をしていきます。
この環境条件を整えるのも、すべて人の作業です。
温度計をこまめにチェックして、植物に最適な環境を作ってあげるようにします。
直径10.5cmサイズのポットへ、栽培用の土を入れて、1本ずつ手作業で、苗を植え込んでいきます。
根を傷めないように、苗を傷めないように、ポットの中心にしっかり植えつけられるように、細心の注意を払いながら、丁寧に植えつけていきます。
ポットに植えた後は、灌水管理、肥料の管理、温度管理をすることで、すくすくと育っていきます。
たくさんの苗を同時に、均一に揃うように、毎日、植物の表情を見て、ちょっとした変化にも気づいてあげれるように気をつけます。
ある程度の大きさに育ってきたら、摘芯作業を行います。
洗浄・消毒をしてあるハサミを使って、一株づつ手作業で、枝を切り戻していきます。
この摘芯をすることで、脇芽が増え、最終的な仕上がりの枝の数が増えるので、株のボリュームがよくなり、花数もたくさん増やすことができます。
最後の仕上げ作業、スペーシング(鉢広げ)です。
株と株の間に隙間を作ってあげるように、鉢と鉢の間を広げる作業をスペーシングといいます。
このスペーシングをしてあげることで、株に満遍なく光があたるので、綺麗な形の株に仕上がります。
また、植物に風が通りやすくなるので、病気の発生も抑えられて、農薬の使用頻度を減らすこともできます。
花が咲いてきたら、古い下葉を綺麗に掃除をして、古くなった花柄を取り除いて、ラベルをポットへ挿して、トレイに詰めて出来上がりです。
この状態で、配送トラックに積み込まれて、全国の市場さん、園芸店さん、ホームセンターさんへ出荷されていきます。
ぽぽたんを育てるとこんな風にもなります?!